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伝統芸能ってどうなっていくんだろうな、と思う。

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三遊亭楽太郎「西行」

https://www.youtube.com/watch?v=pS4w-YN-4AE

笑点で長らくインテリ腹黒キャラで売ってただけのことはありますが、それはともかく。


昔の大衆の噺って、どうしても、例えばまあ、おカネの単位ひとつとっても、今とは違いますよね。大金のことを言うんでも五十両だったり五十円だったり。今じゃ50円なんて何も買えやしません。買えるかなと思ったところで消費税なんてのがついてきまして、50円の五八四十で54円取られるんですな。挙句、じきにまた上がるってんだから困ったもんでございますが。

それだけじゃない、建物の造りから何から全部違う。やれアパートだマンションだ、そういうものはございません。昔の噺ったら町の長屋か大っきな店と相場が決まっております。店なら番頭さんが何か書くっちゃあ墨を擦り筆を舐め、若いのが吉原(なか)へ遊びに行ってまかり間違ってモテたところで、花魁が脱ぐならまず帯を解く。脱ぐったって今様に言えば和服、着物でございます、洋服じゃござんせん。

そんなこんなでこぉ、何せ昔のこと、一挙手一投足が悉く今とは違う、その辺あまりお馴染みでない方がおいでンなった日にァそのたんびごとに初めっからご説明しなきゃァいけませんで、弱っちまいます(このへんで羽織の紐を解く)


変わらなければ古くなる、これは当たり前のことでございます。

それはそれとして、新作も聴かなきゃ、観なきゃいけないんだろうな、と思う。どんな古典も当時は現代モノ。

古典は古典で守りつつ、ね。


上記URLのB-29のくだりなんかも、その日の客ごとに52にしたり丸ごと省いたり他のことに挿げ替えたりするんだろうな。

テレホンカードも、ただでさえ今のいまは逆にそんな電話機が減ってるだろうしなあ。

そのあたりはプロ、かつ、彼の個性。


そういうのばっかりの噺、というか「一席」。

柳家小三治「卵かけご飯」

https://www.youtube.com/watch?v=GW454kJXyiI

このテイクは音だけで様子はあんまりわからず、ここで終わってる感じでもないので後に本題の噺が続いたのかもしれないけど、「ご飯に卵をかけて喰う」というただそれだけなのに20分引っ張れてしまう、という芸。

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