ガラパゴスには理由がある — コカ・コーラEJ/サプライチェーン改革も物流費増加等で相殺 |
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たまには社会派。
これなんですけども。
コカ・コーライーストジャパンが11月6日に発表した2014年12月期第3四半期決算によると、サプライチェーン改革のシナジー効果によるコスト削減メリットを享受するも、売上ミックスの悪化、新規製造ライン立ち上げの遅れ、製品の外部購入費用や輸送費等の増加により、効果が相殺されたとしている。
コカ・コーライーストジャパンは、昨年7月に関東・東海地区コカ・コーラボトラー4社の統合により誕生し、巨大でダイナミックな市場で事業を展開する日本最大のコカ・コーラボトラーとなっている。
これに伴い、連結子会社7社(物流子会社3社と機器メンテナンス子会社4社)をコカ・コーライーストジャパンプロダクツへ統合を完了している。
通期予想でも、売上高5358億円(前回予想比2.1%減)、営業利益91億円(52.1%減)、経常利益94億円(51.8%減)、当期利益32億円(66.7%減)と下方修正した。
統合で上層部が代わったそうなんです。コンサルも外から来た。
で、そのガイジン(もうあえてこの言い方をしてしまえ)どもが、新システムを持ってきた。世界標準だからと。
ここまではよくある。
まずいのが、「製品の外部購入費用」。
これ、なんでよそから買ったかというと、
・工場は常にフル生産で絶対に止めるな
・でも倉庫は借りるな、置き場所がなければ外に置いておけばいい、フィリピンではそれが普通だ
・いいから、言った通りやれ
となると当然、作ったものが余る。余ったものは工場敷地内で雨ざらし。
それが使えなくなったから、他の工場で瓶に詰めて箱に入れたのを買った。
日本では外箱の段ボールまでが製品だし、それを最終的に納めるのは、この場合、コンビニとか自販機とかです。
荷物をぱんぱんに積んだトラックがほっそーい道に突っ込んでいって縦横無尽に走り回らないと追いつかないような物流網なんだから、一度ぐしょぐしょに濡れたりカビたりしてぐずぐずになった段ボールなんかおっかなくて積めない。崩れたのを積み直していたら15分刻みの納品に間に合わないし、さらに壊れて漏れでもしたら自分ちの商品がダメになるくらいで済めばまだマシ、下手すると他所の商品まで濡らしてダメにして買い取りになりかねない。
日本の夏に段ボールの山を屋外で放っておけばへなへなになって崩れるのは当たり前で、実際、工場の外に積まれた段ボールが根こそぎ崩れたそうです。それが嫌だから倉庫に入れておくんだし、外に置いたら絶対崩れるよって全員であれほど言ったのに、とにかくやれ、と。
で、さらに「輸送費等の増加」。
この原因は燃料費の高騰や消費税率のアップではなく、単に、ほんとに、距離の問題。
一番需要がある関東地方に入れるブツをわざわざ東海地方で作ってわざわざ運んでくる。そりゃ儲からないよ、ジュースの値段はほぼ開発費と輸送費で中身はタダみたいなもんだというのはよく知られた話。
自然人ひとり単位だと個性を重視するくせに国単位になるととたんに世界標準とかグローバルとか言い出すのって明らかにおかしいと思うんですが、そういう人、多いですよね。という、信頼できる内部の情報筋からのリーク。
投稿者 zig5z7 | 返信 (0) | トラックバック (0)