薄い本の本屋に初めて入った |
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村上隆のやってることがほんの少しわかった気がした。
2001年の個展「召喚するかドアを開けるか回復するか全滅するか」には行って、「The My Lonesome Cowboy」の実物も見て、正直、これはなんなんだろうと思ったんだけど。
入った本屋には、同人誌の表紙が見えるようにディスプレイされた大きな棚があって(どこでもそうなんだろうか)、まあ、いっぱい、すごいのが飾ってあるわけです。
並んでる本の表紙絵に込められた蠱惑的な想いが一斉に立ち上がってなかまになりたそうにこちらをみている気がして、圧倒された。取り込まれそうになった。
そうか、こういうのも流れの底にあったのか、って思った。
写真集とも違う、なんだろう、あのパワーは。
とりあえず、質量ともに物凄くものすごい思い入れが、1冊ごとにぐいぐい押してくる。
でも、買えって言われてる気は不思議とあまりしない。見て、みて、って言われてる気がした。
純粋に作りたくて作ってるんだなあと。
エロ同人誌のことを調べたら俗に「蛍ピ本」とも呼ぶらしく、肌の発色を良くするためにCMYKのマゼンタの代わりに蛍光ピンクをたんまり使うことからきているそうだ。すげえ情熱。そりゃ値段も上がるわ。ただでさえ10万部とか売れるような品物じゃないんだし。
で、「ジャンル/あの花」とか、サークル名とか、もちろん値段とか、そういう情報をまとめた無機的な札がちゃんとついていて、普通の本と同じ店に並んでいる。
なんかすごいシステム。すごい社会。すごい文化。
ほんとに、1冊買って帰ろうかと、思わず思ったくらい。
一方で、まず間違いなくエッチくない本もあって、それはそれで面白そうだったんだけど、特に表紙に注がれた情熱みたいなもののパワーの質はちょっと違う気もした。
全然うまく言えてないけどまとまらないのでおわり。
投稿者 zig5z7 | 返信 (1) | トラックバック (0)